猫の気持ち、お教えします。(その4)

「箱があったら入りたい」

猫は「窮屈じゃないの?」と思うような狭い場所に好んで入ります。特に箱を見ると入らずにはいられないようです。そのため猫にプレゼントを買っても、高い確率で最初に喜ぶのは購入したモノより、それが入っていた「箱」です。

小さな空間を好む理由として、猫の祖先であるリビアヤマネコが外敵から身を守るため巣穴で身を隠していた名残と言われています。しかし不思議なことがあります。それは透明の容器でも猫は好むのです。当たり前ですが、透明では外から丸見えです。全く隠れていません。

透明の容器に入る猫をご覧ください。
まるで「猫ホイホイ」のように吸い寄せられています。



外敵のいない家猫だからいいものの、野生でこのような場所に隠れていたら真っ先に狙われます。しかも透明の容器を巣穴のようにして、数時間寝ていることもあります。外敵から逃れる必要がなくなった家猫にとっては、もはや隠れることは重要ではないようです。ただ入りたいという本能なのでしょう。

ちなみに、この透明な容器は水槽です。以前熱帯魚を飼っていた時に使用していたのですが、猫たちにリユースしました。

もちろん、猫は透明以外の箱にも入ります。そして箱の中で落ち着くと、ぬいぐるみやクッションを一緒に入れても出ようとはしないようです。


しかし、お気に入りの場所を猫同士で取り合うことはあります。「猫ハウス型爪とぎ」の(大したことない)争奪戦をご覧ください。


さらに、家具などの小さな隙間にも入ります。


この本棚兼キャットタワーは猫たちが落ち着けるよう、あえて小さな隙間を作りました。これから猫家具を用意しようと考えていらっしゃる方、猫が寛げる場所(隠れる場所)を意識して、選んだり、作ったりしてあげると、猫たちはきっと気に入りますよ。

中川ちさ

無重力空間を飛び跳ねる猫の写真やDIYで猫仕様に改造した自宅が話題となりSNS総フォロワー数10万人以上。写真集は2冊出版している。「無重力猫、とびっきりミルコ!」(徳間書店)「無重力猫、ミルコ!!!」(宝島社)

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